今週の農園

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冬も後半のこの時期、枯れる野菜が続出する中で枯れずにむしろ個性や美味しさを増していく野菜をどれだけ用意できるかということに毎年心を砕いています。

同じ富士宮市の中でも標高や土質の違いによって野菜の生育に違いがでるくらいなので、「冬に作ることのできる野菜」で情報集めはするものの、結局作ってみて、食べてみて確認するしかなく、毎年一回だけの種まきチャンスのなかで一つずつラインナップを増やしていきます。

今日はアースデイマーケットに出店していたのですが、茨城や群馬などの農家さんと情報交換をしていて、僕達のノウハウは共通する部分もあるものの、あくまで地域性にベースがあって他の地域では通用しない部分が多いことに気付かされました。

農業の教科書では日本列島は寒冷地・中間地・暖地の三つに分けられて栽培法が示されるのが一般的ですが、実際となると知識の土台の上での試作・観察・予想を積み重ねていくことが重要なのだと思います。

今の農業の大きな流れとして大規模化・効率化ということをよく耳にしますが、大まかな区分けにおさまらない地域ごとの環境の差を、大量のビニールハウスや暖房、果ては電力を多用する植物工場によって環境を均質化し、大規模化を目指すという今主流の考え方は、技術ばかりが先行して知恵が無いように感じます。

いかに自然環境を活かし、植物にしかできない光合成という力を利用するか、という知恵こそ探求する価値があるように感じています。