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今年も春の訪れとともに菜花がとれ始めました。

一般に野菜売場におかれている菜花は、菜花用に品種改良され、花が咲くことに特化した品種で、そもそも菜花とはアブラナ科の花・蕾と茎のことをいいます。

アブラナ科はとても人間に食べられている科で、白菜もカブも、大根・キャベツ・ブロッコリー・ルッコラ・ワサビもアブラナ科、それぞれに個性のある味や香りの菜花が咲き、どれも美味しく食べられるのですが、収穫量に優れる菜花用品種が幅をきかせているのが一般的なところです。

うちの農園でも、菜花用品種も取り入れており、特に年末あたりに採れる品種は味も良く重宝しますが、春のものとなるとやはり菜花用ではない、冬の間に時間をかけて育ち栄養を蓄えてきた野菜の菜花にはかなわないものがあります。

畑一面のアブラナ科野菜が、菜花のスイッチが入ったように一斉に蕾を延ばし始める様は、もう少しの間もとの姿で収穫したかったという人間の都合を打ち砕き、粛々と花を咲かせ種を実らせようという力強さを感じさせてくれます。